
YFU財団は東京に本部を置く、交換留学を支援する団体である、1958年、ボランティア組織として発足した。その後1977年、YFU協会となり、今までのボランティア組織の基礎を変えずに、新たに専属スタッフを抱え、任意団体となる。そして10余年の実績を評価され、1993年財団法人となる。その目的は、日本の高校生その他の青少年を、オリエンテーションなどで適切な指導をした上で海外へ派遣し、外国のボランティア家庭の一員として現地の学校に通い、異文化体験をさせること、また同様の方法で、外国の高校生を日本に受け入れること、さらに、高校生の交換留学による国際理解教育の促進を図るために、内外の交換高校留学生に対して奨学金助成を行うこと、等を目的としている。 YFU財団の組織構成は、以下のようになっている。 理事会 有給スタッフ 11名 派遣スタッフ 5名 留学生0Bボランティア 300〜350名 地区委員 400名 (父兄、先生、地元の名士等すべてボランティア) このように財団法人として法人格を獲得し、全国規模で活動している団体ではあるが、その活動の基本を支えているのは大多数のボランティアである。YFU財団ではこうしたボランティアの獲得、維持、育成のために定期的に全国各地でワークショップを開催し、ボランティアスタッフの人材育成につとめている。しかし、こうした人材の確保は近年困難になってきているとの報告を受けた。 主な活動内容としては、高校生を中心とする交換留学プログラムの実施である。日本からの学生は自費で参加するプログラムと、奨学生として派遣されるものとに分かれる。自費による場合は、申込後試験、面接などの選考を経て、数回にわたる研修をうけ、渡航する。渡航先ではボランティアによるホストファミリー先でホームステイを体験しながら、地域の学校に通い、異文化体験による国際理解、国際親睦を深める。 また、奨学生の場合は、選考にいたる過程が自費留学生と異なるだけで、その後の研修および渡航後のスケジュールは自費学生と同様である。奨学生のプログラムは1984年から3年間、米国政府の学生招致計画の一環として実施された。外務省、文部省共管で、YFU財団が委託を受け、各都道府県教育委員会を通じて代表学生を選考する。奨学生は帰国後異文化体験あるいは国際交流、国際理解にかんするレポートを提出することになっている。
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